血友病とはどんな病気?

血友病の遺伝形式はX染色体連鎖性(伴性)であり、劣性で発症します。母方のⅩ染色体の第Ⅷ因子または第Ⅸ因子の遺伝子に異常がある場合、それは、X染色 体を一本しか持たない男性に受け継がれ、血友病を発症します(女性も極めて稀に発現する場合があり、男性血友病に見られる関節内出血や筋肉内出血に加え て、月経時や出産時に困難があります)。遺伝子に異常がある女性は、「保因者(キャリア)」と呼ばれます。
でも、遺伝子の突然変異により血友病を発症したと推測される例も多く、血友病者の約3割には、家族歴が見られません。明確な割合は不明ですが、血友病の発症には遺伝と突然変異という二つのパターンがあると考えられています。

血友病の出血は、外傷のほか、皮下、手足の関節や筋肉、歯肉、鼻、頭蓋内などに起きますが、年齢によって出血しやすい場所部位が異なります。たとえば、乳幼児期は外傷出血や皮下出血が、学齢期には鼻出血や歯肉出血が多く見られます。
でも、ひとつひとつ丁寧に止血の対処を行なえば問題はありません。小さな切り傷程度で慌てる必要はないのです。けれども、関節や筋肉内の出血、頭蓋内出血 については注意が必要です。関節や筋肉内の出血は、治療が不充分だと血友病性関節症などの機能障害を引き起しますし、頭蓋内出血は生命の危機に直結しま す。
様々な出血は、身体が完成する17歳ごろまでに多く、その間に適切な治療によって機能障害を起こしていなければ、しだいに「出血しにくくなる」ので、ほぼ 健常者と同じ生活を送ることができます。したがって、思春期までの時期をいかに健康に過ごすかが問題です。この時期は学齢期と重なるので、学校側の理解と 適切な対応が重要となります。
現在では、血友病医療の発展によって、生活上の制限、とりわけ学校での体育(運動)の制限も少なくなり、スポーツの代表選手になるような血友病児もいます。親と学校が互いに連絡を取り合い、血友病児が積極的に生活し、豊かな経験ができるよう支援していくことが大切です。

血液は血管を通って、体中を旅しています。
これらの血管が破損すると、出血が起こります。
出血は皮膚の表面(切ったりすりむいたりした時)か、体の中で起こり、多くの場合、体は血液が固まる過程である「」を経て傷ついた血管を修復することができます。
凝固は下の図1〜4のように起こります。

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